スネコス治療について調べていくと、「スネコス200」と「スネコス1200」という二つの名前を目にすることがあります。どちらも非架橋ヒアルロン酸とアミノ酸を主成分とする肌育注射ですが、この数字の違いは何を意味し、どのように使い分けられるのでしょうか。その特性を理解することで、より自分の悩みに合った効果的な治療を受けることができます。この「200」と「1200」という数字は、配合されているヒアルロン酸の分子量の違いを表しています。簡単に言えば、数字が小さいほどサラサラとしており、大きいほど粘度が高く、少し硬めのテクスチャーになります。まず、「スネコス200」は、低分子量のヒアルロン酸を使用しています。サラサラとした製剤であるため、皮膚の薄いデリケートな部位にも馴染みやすく、細かく注入するのに適しています。その主な役割は、肌の水分量を高め、細胞間を潤いで満たし、アミノ酸が効率よく線維芽細胞に届くための環境を整えることです。コラーゲンの中でも、特に肌の弾力に関わるエラスチンの生成を強力にサポートする働きが特徴です。そのため、目の周りのちりめんジワやクマ、口周りの小ジワ、肌全体のキメやハリ感の改善といった、比較的浅い層の悩みに高い効果を発揮します。肌全体の質感を向上させたい場合に、ベースとして用いられることが多い製剤です。一方、「スネコス1200」は、中分子量のヒアルロン酸を使用しており、スネコス200よりも粘度が高いのが特徴です。この少し硬めのテクスチャーは、注入した部位に留まって足場としての役割を果たすのに役立ちます。コラーゲンの中でも、肌の構造を支える強固なⅣ型コラーゲンの生成を促進する働きがあります。そのため、ほうれい線やマリオネットライン、額の深いシワなど、ある程度のボリュームロスを伴う、より深い層の悩みの改善に適しています。ヒアルロン酸注入のように物理的に溝を埋めるのではなく、自己組織の再生を促して、内側から自然にふっくらと持ち上げる効果が期待できます。そして、この二つの製剤の特性を最大限に活かすために考案されたのが、「スネコス・プロトコル」と呼ばれるコンビネーション治療です。これは、まず土台作りとしてスネコス1200を注入し、深い層の構造を強化します。
スネコス200と1200その違いと最適な使い方